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法律情報
「保険は使わず内々で済ませよう」と会社に言われました。応じるべきですか?
「保険は使わず内々で済ませよう」と会社に言われました。応じるべきですか?
たいていは、応じないほうがよいでしょう。会社が持ちかけているのは「公傷処理」(공상 처리)と呼ばれるもので、病院代は会社が自分で払い、事故は保険に一切届け出ない、というやり方です。気前がよく聞こえますし、1週間で治る捻挫なら損はないかもしれません。けれども、仕事を休むことになるけが、傷跡や関節の弱りが残るけが、後でぶり返すけがとなると、差額をかぶるのは労働者で、得をするのは会社です。
保険の請求は労働者に認められた権利であり、それを使ったことを理由に会社があなたを罰するのは違法です。しかも、内々でお金を受け取った後でも請求はできます。以下では、この申し出が実際に何を意味するのか、どの書類に名前を書いてはいけないのかを説明します。
会社はなぜこれを望むのですか?
親切心からではありません。事故が届け出られると、会社の保険料が上がることがあり、安全当局への報告が必要になり、立ち入り検査を招くこともあります。許可制度のもとで外国人労働者を雇っている会社なら、重大事故の記録が今後の雇用に響くおそれもあります。どれも会社の側の問題で、「うちの中で片づけよう」という誘いは、その問題をあなたに押しつけようとする試みです。
悪気のない管理者もいて、単に書類仕事が面倒だと思っているだけのこともあります。いずれにせよ、あなたが背負う結果は同じです。
内々の示談で何を失いますか?
| 保険の請求(산재) | 内々の示談(공상) | |
|---|---|---|
| 病院代 | 指定医療機関で治療が要る間は保険が支払う | 会社が払う気でいる間だけ会社が負担 |
| 休んでいる間の給料 | 証明された日のうち最初の3日を超える分について、1日あたり平均賃金の10分の7 | 会社が約束する額しだい。「様子を見よう」で終わることも多い |
| 後遺障害 | 等級に応じた障害給付を、一時金か年金で | 示談書に明記がない限りゼロ |
| 翌年にけがが再発 | 申し出れば治療を再開できる | 「もう片づいた話だ」と言われる |
| 会社の倒産や退職 | 給付は会社ではなく保険から出るので続く | 約束は会社とともに消える |
| 母国へ帰る | すでに決まった給付は引き続き受け取れる | 海外から履行させるのは難しい |
外国人労働者にとって最も痛いのは、表の最後の2行です。内々の約束の価値は、その事務所へまた出向いてお金を求められるかどうかにかかっています。職場を変えた人、ビザを失った人、韓国を出た人には、それがほとんどできません。
何に署名してはいけませんか?
読めない韓国語の書類には、信頼できる人に中身を説明してもらうまで、ペンを取らないことです。とくに次のものに気をつけます。
- 示談書(합의서) のうち、この事故についての今後一切の請求を放棄する(향후 일체의 청구를 포기한다)という一文が入ったもの。肝心なのはこの一文です。今まとまったお金を1回受け取るだけで、治療、休業中の給料、障害についての道が閉ざされます。
- 退職届(사직서)。治療関係の書類にまぎれ込ませてくる手口が見られます。退職届を出すと、治療中の解雇が「本人が辞めた」に変わり、次にビザで何ができるかにも影響しかねません。
- 事故は仕事の外で起きた、あるいは自分の不注意だった、とする書面。保険ではふつう過失は問われませんが、仕事中の事故ではないという書面は効いてきます。
- 会社への「異議なし」を表す書面(처벌불원서)。受け取れる額もわからない段階で差し出すべきものではないのです。
すでに何かに署名してしまった人も、取り乱す必要はないのです。内容を理解しないまま署名した放棄の書面や、保険から出たはずの額よりはるかに少ない金額と引き換えの書面は争う余地があり、保険の請求そのものもまだ出せます。その紙は捨てずに、相談の際に持ってきてください。
会社のお金を受け取っても、請求できますか?
できます。病院代として会社のお金を受け取っても請求は消えず、事故から3年間は請求の窓が開いています。変わるのは精算の仕方です。同じ損害についてすでに受け取ったお金は計算に入れられるので、同じ病院代が二重に支払われる心配はなく、その点は公平に整理されます。休業中の給料の補償や障害給付は、会社が一度レントゲン代を負担した事実によって目減りしません。
会社から渡されたお金は、1ウォン単位で、何のためのものかと一緒に帳面に残してください。「現金をいくらかもらった」では記録になりません。
請求したら解雇されますか?
されません。保険の法律は、給付の申請をきっかけに、雇い主が労働者を辞めさせたり、別の形で不利益を与えたりする行為を禁止しています。破った雇い主には刑事責任が問われます。さらに一般の労働法も、労災で休んでいる期間と、その後の30日間は解雇できないというルールを置いています。例外は、会社が廃業する場合のような限られたケースだけです。
「不利な扱い」には、勤務時間を減らす、いちばんきついシフトに回す、寮の部屋を取り上げる、本来なら更新されたはずの契約を更新しない、といったことも含まれます。変化があるたびに日付とともに書き留めてください。雇用許可制のビザの人なら、解雇や契約の不更新があると、職場変更の期限のカウントも始まります。様子見をせず、早めに助言を受けてください。
「入管に通報するぞ」と言われたら?
言い返さず、記録を残してください。そうした脅しそのものが、会社が正当な請求を妨げようとしている裏づけとして使えます。Comwelが扱うのは事故であってビザではなく、療養と休業の給付はけがに基づいて決まり、在留カードで決まるものではないのです。ビザの状態が不安定な労働者は、請求書に書く事実がほかの手続きで意味を持つことがあるので、出す前に助言を受けたほうがよいでしょう。ただ、脅しの言葉に判断を左右されないようにしましょう。
次にすること
示談の書面が目の前にあるなら、今日は署名しないでください。当事務所の平均賃金計算ツールで保険から出るはずの額を見積もり、書面の数字と見比べ、その両方を病院の書類と一緒に相談へお持ちください。事故の後にすでに解雇された、あるいは追い出された場合は、それを争う期限が短く設定されています。ご相談は有料です。お問い合わせいただくと、担当者から折り返しお電話し、費用についてご説明します。
법무법인 대한중앙
1533-7377
適用される規定
産業災害補償保険法(산업재해보상보험법)第36条(給付は労働者本人の請求により支給)、第52条(休業給付は平均賃金の70パーセント)、第80条(同じ損害について雇い主から受け取ったお金は保険給付から差し引かれ、雇い主の責任は保険が支払う額の範囲でのみ減る)、第111条の2(給付の申請を理由とする解雇その他の不利益の禁止)、第112条(請求権の3年の時効)、第127条(第111条の2に違反した雇い主への刑事罰)。韓国の勤労基準法(근로기준법。日本の労働基準法とは別の法律です)第23条第2項(業務上の負傷による療養期間とその後30日間の解雇の禁止)。
一般的な情報であり、法的助言ではありません。事案ごとに事情は異なります。

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